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金属3dプリンターは夢の技術か否か

 金属3dプリンターは、モデルデータを実体として出力する樹脂プリンターの発展版です。
樹脂プリンターのほうは、一般消費者でも購入が可能な10 万円台まで価格がこなれて来ていますね。
金属3dプリンターも造形品質の向上が見られ、鋳物と同等レベルの強度が得られるようになりつつあります。
型を起こし、高熱で溶かした金属を流し込んで冷やし固めるという従来の工程を一気に縮め、コストダウンを図るとともにスピードの向上も望めます。
現状はプロトタイプの製作にとどまっていますが、実部品の生産までクオリティが追いつく事にも期待が高まっています。
かつては迅速試作、現在は付加製造と呼ばれるに至る3dプリンターは、確実に製品の生産が見据えられていると言えるでしょう。
レポートによると、産業の成長率は2013年に前年比 34.9%増であったところ、3dプリンターの販売台数は75.8%増という拡大が見られます。
主な需要は医療用や航空宇宙産業分野など、カスタムメイドを要する唯一無二の部品製造に大いに活用されているようです。


 現在世界的に金属3dプリンターへ寄せられる期待度は非常に高いですが、果たしてその夢は現実になり得るのでしょうか。
期待される内容は、3Dモデルデータからダイレクトに造形することで、部品入手までの時間が圧倒的に短縮出来ることです。
確かに可能であれば、あらゆる分野で開発の大幅なスピードアップにつながります。
次に、必要とされる素材が金属粉末のみとなり、加工用具も治具も必要なく、組み立てなども不要となること。
極めて小ロットであってもカスタムメイドが容易に出来ることが大きなメリットとなります。
従来の金属加工技術では、制約があり実現不可能であった複雑な形状の加工や加工品の軽量化が可能となること。
またその強度も優れた造形が可能であることも期待されています。
つまりは、今まで様々な理由で制限のかけられていた設計の自由度が大幅に拡大されるのではないかと期待されているわけです。
事実これらが可能であれば、3dプリンターは夢を実物にしてくれる機器と言えるかもしれません。


 ただし、夢はそう簡単に実現されるものではなく、金属3dプリンターにも抱える課題があります。
まず現状では、一度に造形できるサイズに限界があるということです。
現時点で可能なのは500mm角程度までであり、この範囲内で製作可能な部品でなければ物体化はできません。
また、公称0.1mm程度という寸法精度が熱収縮によってどこまで実現されるかという問題。
同じく表面粗さが形状によって異なるため、表面の仕上がりに差異が出ることも問題です。
そして工程は圧縮出来ても造形スピードは100cm3/h以下と遅く、これで価格1億円台では決してコストメリットがあると言えないレベルです。
準備に手間と時間を要し、自動処理できる範囲がまだ不十分であること、材料データがまだ未整備であることなど規格化できない事も課題です。
金属3dプリンターが果たして今後のものづくりの未来を変えるに至るのか、可能性はありつつも、まだ先行きは不透明と言えるでしょう。

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